累積戦略とは、どういったものか、それらの具体的な作業とはどういったものがあるのか、デメリットは何か?などをご紹介
累積戦略とは、一言で言うと、「積み上げの作業」です。ビジネスでも個人の成長でも、大きな発展を目指すには、小さな作業を積み重ねていくことが大事な考え方となっています。
今回、累積戦略とは、どういったものか、それらの具体的な作業とはどういったものがあるのか、デメリットは何か?などをご紹介します。
累積戦略とは?
累積戦略とは、日々同じ作業を積み重ねる、いつ結果が出るか分からない戦略のことです。基本的に目標を作りません。
累積戦略には、下のような特徴があります。
- 日々同じ作業をおこなう
- 小さな成果を細かく積み上げる
- 見える化させない
累積戦略のデメリット
目標を持たずに作業を積み重ねる累積戦略のデメリットは、下のようなものです。
いつ結果が出るか分からない
単発の小さな成果を積み重ねる累積戦略ですが、手当たり次第に物事を進めていくようにも見えます。いわゆる古い東洋的なやり方でもあります。
目の前のことをこなしていれば、いつか努力が報われるというのが、ある種、累積戦略です。
時間と労力が必要
累積戦略は、小さな作業を積み重ねる戦略です。目標を掲げるわけではないので、時間がかかります。また、淡々と作業をおこなうので労力も必要です。
このような戦略は、歴史のなかで提唱し登場しています。
歴史における累積戦略
旧日本海軍と戦ったことのあるJ・C・ワイリー海軍少将が提唱した戦略が、順次戦略と累積戦略です。
この2つの戦略は、ワイリー海軍少将が自分も参戦した太平洋戦争時におけるアメリカ海軍の動きを説明しています。
日本海軍の大本営に向かって侵略していった戦略が順次戦略で、反対にアメリカ艦隊が日本の潜水艦を1隻ずつ沈めていって補給路を絶っていったのが累積戦略です。
戦争以外で、ビジネスにおける累積戦略の具体例をご紹介します。
ビジネスで使われる累積戦略
ビジネスで使われる累積戦略には、どういったものがあるでしょうか。
顧客関係の構築
顧客との関係は一朝一夕には築けません。まさに累積戦略のようにコツコツ積み重ねていくものです。
コンテンツマーケティング
価値あるコンテンツを提供し続けることで集客を達成するコンテンツマーケティングもまさしく累積戦略の側面があります。
時間をかけてコンテンツをコツコツ作っていくことで、トラフィックの増加を見込み、最終的には売上を上げていきます。
商品開発
商品の改善をおこなうことで、市場のニーズに合致した商品を開発する。これも累積戦略の側面があるでしょう。
開発の積み重ねが競争優位性につながっていきます。
ビジネスの現場で大事な理由
累積戦略がビジネスの現場で大事な理由とはどんなものでしょうか。
変化の激しい環境への対応しやすい
累積戦略は、過去の経験に基づいて、少しずつ改善を重ねていくという側面があります。つまり、変化が起きたときの対応もしやすいということです。
リスクを減らす
順次戦略だけでは、失敗するリスクが高くなります。累積戦略は、リスクを最小限に抑えながら、できることから作業を積み重ねていく戦略なので、リスクを減らすことが可能です。
一方、個人の学習においても累積戦略のメリットはあります。
個人の累積戦略とは?
個人でもおこなえる累積戦略とはどういったものでしょうか。個人の累積戦略は、基本的に学習の一貫です。下のようなものがあります。
- 言葉の勉強
- プログラムスキルの勉強
投資と貯蓄
投資と貯蓄に関しても累積戦略の一種となります。
累積戦略のやり方
ここでは累積戦略のやり方をご紹介します。
失敗しない作業からはじめる
いきなり大きな成果を目標とするのではなく、失敗しない小さな作業からはじめます。
経験を積み重ねる
成功や失敗から学びを繰り返し、改善をおこないます。
モチベーションを保つ
小さな作業や成果を積み重ねることで、モチベーションを維持しやすくします。
まとめ
今回、累積戦略とは、どういったものか、それらの具体的な作業とはどういったものがあるのか、デメリットは何か?などをご紹介しました。